
竹酢液を家庭菜園や庭の植物に使いたいと考えている方もいるでしょう。竹酢液は、竹を炭にするときに出る煙を冷やして集め、しばらく寝かせて精製した液体です。独特のスモーキーなにおいがあり、酢酸などの有機酸を多く含む酸性の液体です。
この記事では、竹酢液の虫よけとしての働き、使う前に確認したいこと、薄め方の目安、保管や併用の注意点を紹介します。使うときは、購入した製品の表示や販売元の案内を優先してください。
1) 竹酢液に虫よけ効果はある?
竹酢液は、そのにおいによって、アブラムシやコナジラミ、ハダニなどの虫を寄せつけにくくする(忌避)目的で使われています。また、病気が出る前に散布して、葉の表面の環境を整える予防的散布にも使われます。
ただし、竹酢液は農薬ではないため、すでに発生した虫を駆除したり、病気を治したりすることはできません。働きは天候や虫の種類、植物の状態によっても変わります。虫や病気がたくさん出てしまった場合は、その作物に使える登録農薬で対応しましょう。竹酢液は、虫や病気が出にくい環境づくりのために、発生前から定期的に使うのが基本です。
2) 竹酢液を使う前の基本的な確認事項
竹酢液は、製品によって原料や精製の方法、用途が異なります。まず、手元の製品が植物や土への使用を案内しているか確認しましょう。お風呂用や消臭用として売られているものではなく、農業用・園芸用として販売されているものを選ぶと安心です。希釈倍率や使用上の注意も、あわせて読んでおきましょう。
成分だけで効果は判断できない
竹酢液には酢酸などの有機酸をはじめ、多くの成分が含まれていますが、成分の種類や量は製品によって異なります。「天然由来」という表示だけで、どんな植物にも安全、どんな虫にも効く、というわけではありません。
また、竹酢液は酸性が強いため、原液のまま植物にかけると葉が傷むおそれがあります。必ず水で薄めて使いましょう。
3) 使用する場所に応じた注意点
観葉植物に使う場合
観葉植物に使う場合は、虫よけなら100〜200倍程度を目安に薄め、霧吹きで葉の表と裏に軽く吹きかけます。室内ではにおいがこもりやすいため、ベランダなど屋外に出して散布するか、換気をしながら使いましょう。
植物の種類によっては葉が変色することもあるため、初めて使うときは、一部の葉で試して数日様子を見てから全体に使うと安心です。
家庭菜園や屋外の植物に使う場合
家庭菜園では、虫や病気が出る前から、週に1回程度を目安に定期的に散布するのが基本です。雨が降った後は流れてしまうため、晴れた日に散布し直しましょう。
散布は、日差しの強い日中を避け、朝や夕方に行います。アブラムシやハダニは葉の裏につきやすいため、葉の裏にもしっかりかけることが大切です。虫が大量に発生してしまった場合は、竹酢液だけに頼らず、被害の様子を確認して適切な防除方法を選びましょう。
ペットがいる場所で使う場合
農業用・園芸用の竹酢液を、ペットの体に使ったり、ペット用品の手入れに自己判断で使ったりしないでください。自然由来であっても、ペットに安全とは言えません。
ペットがいる庭で使う場合は、散布した場所がしっかり乾くまでペットを近づけないようにしましょう。ペットがなめたり、原液に触れたりしないよう注意し、気になる場合は販売元や獣医師に相談してください。
4) 希釈・保管・併用の注意点
希釈方法
竹酢液は、目的に合わせて水で薄めて使います。一般的な目安は次のとおりです(製品の表示がある場合は、そちらを優先してください)。
・病気の予防(葉や茎への散布):200〜300倍
・虫よけ(葉の表と裏への散布):100〜200倍
・土づくり(植え付け前の土への散布):200〜500倍
・生育サポート(水やりに混ぜる):1,000〜2,000倍
たとえば200倍に薄める場合は、水1Lに竹酢液5mLが目安です。100倍なら水1Lに10mLになります。
濃くすれば効くというものではなく、濃すぎると葉が傷むことがあります。薄めた液は作り置きせず、その日のうちに使い切りましょう。
保管方法と期限
竹酢液は、直射日光の当たらない涼しい場所で、ふたをしっかり閉めて保管しましょう。子どもやペットの手の届かない場所に置き、飲み物と間違えないように、食品用の容器に移し替えるのはやめましょう。
保存期間は製品によって異なるため、製品の表示を確認してください。開封後はなるべく早めに使い切るのがおすすめです。保管中に底に沈殿物が出ることがありますが、使うときは上ずみを使いましょう。
ほかの製品との併用
竹酢液は酸性のため、農薬やほかの資材と混ぜると、成分が変化したり、効き目に影響したりすることがあります。混ぜて使う場合は、それぞれの製品の表示で混用できるかを確認してください。
分からない場合は、混ぜずに日を分けて使うと安心です。特に、石灰硫黄合剤やボルドー液などのアルカリ性の資材とは混ぜないようにしましょう。
5) 虫が気になるときに確認したいこと
まず、植物の葉や茎、特に葉の裏をよく観察し、どこにどのような虫がいるか、被害がどのくらい広がっているかを確認しましょう。
虫がまだ少ない段階や、虫が出る前の季節であれば、竹酢液の定期的な散布で、虫を寄せつけにくい環境づくりができます。一方、虫がすでに大量に発生している場合は、竹酢液を何度もかけても駆除はできません。手で取り除いたり、その作物に使える登録農薬を使ったりするなど、状況に合った対策を選びましょう。
竹酢液は、虫や病気を「治す」ものではなく、「出にくくする」ための資材です。発生前から、正しい濃度で定期的に使うことが、上手に活用するポイントです。竹酢液の使い方は、竹酢液の使い方の記事でも詳しく紹介しています。
家庭菜園や農業に使う竹酢液をお探しの方は、山梨県身延町産の孟宗竹から作った農業用竹酢液「孟宗竹の煙」2Lの商品ページもご覧ください。