
ミミズコンポストに集まる害虫の中でも、短期間で大量に増えやすいのが「コバエ」です。
ミミズコンポストにはコバエが大好きな生ごみを入れるため湧いてしまいがちですが、正しく対策することで防ぐことができます。
この記事では、ミミズコンポストのコバエが湧く理由や、湧かないようにするための対策をご紹介します。
ミミズコンポストにコバエは湧く?
適切な管理をしなかった場合、ミミズコンポストはコバエが湧いてしまいます。
体長は2mmと小さいため、蓋をしていてもコンポスト内に侵入してしまうのです。
一度コンポスト内への侵入を許してしまうと、生ごみに卵を産み、孵化・成長を繰り返すサイクルができてしまい、根絶は難しくなります。
ミミズコンポスト内にコバエが侵入していない場合でも、生ごみに卵が産みつけられているのに気付かずにコンポストに入れてしまい、サイクルができあがってしまうこともあります。
ミミズコンポストにコバエが湧く理由
ミミズコンポストに大量のコバエが湧く理由は以下の3つです。
- エサが甘味の強いものが多い
- コンポストが酸性に傾いている
- 生ごみの量が多い
それぞれ詳しく解説します。
理由1:エサが甘味の強いものが多い
ミミズのエサとなっている生ごみに甘味が強いものが多いとコバエが大量発生します。
甘味が強い生ごみの代表例は、メロンやスイカ、トウモロコシなどです。
これらの甘味が強いエサはコバエが好む臭いが強くなるため、コバエが寄ってきやすくなります。
特に、メロンの皮やスイカの皮はミミズが分解するのに時間がかかるため、コバエの住処となりやすいです。
メロン・スイカ・トウモロコシなどの皮・芯を与える時は細かくしてから与えるなど工夫しましょう。
理由2:コンポストが酸性に傾いている
コンポスト内が酸性に傾いているとコバエが大量発生しやすいため、中性を保つように工夫することが大切です。
ミミズが快適に過ごせるpHは5.0~9.0の間と言われています。
5pHが5.0~9.0の間の環境下なら、ミミズが活発に過ごせるため生ごみの分解速度も速く、コバエが寄ってくる隙も与えません。
しかし、生ごみを与えているうちに、コンポスト内のpHは酸性に傾いてしまいます。
酸性に傾くとミミズの活動は衰え、生ごみの分解速度も遅くなります。
生ごみの分解速度が遅くなるとコバエが臭いにつられてやってきて、卵を産む隙ができてしまいます。
pHを中性にするには、砕いた卵の殻を撒いたり、竹炭を撒いたりすると良いでしょう。
理由3:生ごみの量が多い
生ごみをたくさん与えてしまうとミミズの処理が追い付かず、生ごみが腐敗してしまうことがあります。
コバエは生ごみの臭いや腐敗臭に集まるため、与えすぎには注意が必要です。
ミミズコンポストによく用いられるシマミミズは、体重の半分くらいの重さの生ごみを分解することができます。
シマミミズは体重が0.4g程度なので、500匹をミミズコンポストに入れたとしても分解できるる生ごみの量は約100gです。
4人家族の家庭から出る生ごみの量は約800gと言われているため、4人家族の生ごみを完全に処理するには約4000匹のミミズが必要になる計算です。
ミミズコンポスト用のシマミミズは500g単位で販売されていることが多く、コンポストを始めたばかりの頃は生ごみの量に対してミミズの数が少ない可能性があります。
始めたばかりの頃は生ごみの量を調整し、だんだん増やしていくようにしましょう。
また、気温が高すぎたり低すぎたりするとミミズの活動が衰えることがあります。
気温が上がる夏や、気温が下がる冬は生ごみの量を減らして様子を見ましょう。
ミミズコンポストに湧くコバエの種類と生態
一口にコバエと言っても様々な種類があります。
ミミズコンポストに湧くコバエの種類は以下の通りです。
- ショウジョウバエ
- ノミバエ
- キノコバエ
- チョウバエ
それぞれの特徴や生態を見ていきましょう。
ショウジョウバエ
ショウジョウバエは2~2.5mmと小さいハエです。
春先から秋にかけて発生し、パン、腐敗した野菜・果物、ビールなどのお酒、フルーツジュースといった発酵物に集まり、繁殖する習性があります。
台所でよく見かけるのはショウジョウバエであることが多いです。
ノミバエ
引用元:埼玉県公式HP
ノミバエは約2~4mmと小さく、黒色をしています。
4~7月、9~11月が発生のピークです。
浄化槽や汚水槽、マンホール下の排水ピットや排水管でよく見られます。
キノコバエ
引用元:アース製薬HP
土の中の有機物(たい肥等)に生息し、発生するコバエです。
約3mmで黒色をしています。
腐敗した植物や朽木・樹皮を食べるため、観葉植物やプランターの周りでよく見かけます。
チョウバエ
引用元:アース製薬HP
よく見かけるのはホシチョウバエとオオチョウバエです。
ホシチョウバエは1.3~2mmとごく小さく、白色がかった灰色をしています。
大チョウバエは4~5mmと少し大きめです。
4~11月に見られ、5~6が発生のピークになります。
浄化槽や下水溝・排水溝・グリストラップ・トイレなどが発生源になります。
ミミズコンポストにコバエが湧いてしまった場合の対策法
コンポストにコバエが発生してしまった場合の対策法は以下の4つです。
- 台所用洗剤+めんつゆ(酢・酒)トラップ
- コバエ取りシート
- 電撃捕獲機
- 殺虫剤
それぞれ詳しく見ていきましょう。
台所用洗剤+めんつゆ(酢・酒)トラップ
台所用洗剤+めんつゆ(酢・酒)トラップは、家にあるもので作ることができる手軽な方法です。
作り方は、容器に台所用洗剤と、めんつゆまたは酢・酒を入れて水で薄めるだけ。
あとはコバエがいる場所に置いておくだけで、コバエの方から寄ってきます。
コバエの体は水をはじくため、ただ水に落としただけでは逃げ出してしまいます。
逃げないようにするためにする役目を担うのが台所用洗剤です。
台所用洗剤に入っている界面活性剤により水をはじくことができなくなって溺れ死にます。
また、コバエは発酵臭やめんつゆやアルコールなどの甘いニオイを好むため、めんつゆ・酢・酒はおびき寄せるために使います。
容器をそのまま棚や机などに置くのもいいですが、ミミズコンポスト内に埋め込むとより効果が出る仕掛けです。
「費用をかけずにコバエ対策をしたい」という方におすすめの方法です。
コバエ取りシート
市販のコバエ取りシートを使ってコバエを絡め取る方法もあります。
コバエはオレンジ色を好むため、オレンジ色のコバエ取りシートを選ぶのがおすすめです。
家庭用であれば、一袋5枚程度入ったもので100円〜600円ほどと手頃で、ホームセンターやドラッグストアでも手に入ります。
ゴミ箱などに貼り付けられるタイプであれば、ミミズコンポストの側面などに貼り付けてコバエ対策をすることが可能です。
手軽かつ安く対策をしたい方におすすめの対策法です。
電撃捕獲機
電撃捕獲機は、光でコバエをおびき寄せ、電流によって殺す仕組みの仕掛けです。
コンビニなどで見かけるものですが、家庭用として販売されています。
コバエは光に集まる習性があるため、夜に電源を付けておけば、多くのコバエを取ることができます。
ただし、キノコバエの場合は地面にいることが多く、飛ばないことが多いため、効果が半減する可能性があります。
コバエの種類によっては有効なため、何が発生しているのか確認しておきましょう。
コバエ対策グッズ特有の臭いが気になる方にもおすすめの方法です。
最終兵器・殺虫剤
殺虫剤はミミズにも影響を及ぼす可能性があるため、最終兵器として使うようにしましょう。
ピレスロイド系の薬剤は脳がある虫に効果があるため、ミミズには効果がありません。
よって、コバエの殺虫剤を使う場合はピレスロイド系の物が有効でしょう。
ミミズに悪影響を及ぼすことなく、コバエだけを殺すことができます。
どうしてもコバエが増えすぎてしまった場合や、室内にミミズコンポストを置いている方は使うようにしましょう。
ミミズコンポストのコバエが湧かないようにする工夫
ミミズコンポストにコバエが湧く前に、対策しておくことも大事です。
ミミズコンポストのコバエが湧かないようにするために以下の4つの工夫を試してみてください。
- 洗濯ネットや防虫ネットの中にミミズコンポストを入れる
- 与える生ごみを冷凍する
- 一時的に生ごみを減らす
- 卵の殻を粉砕した物や竹炭を撒く
それぞれ詳しく見ていきましょう。
洗濯ネットや防虫ネットの中にミミズコンポストを入れる
ミミズコンポストを細かい目の洗濯ネットや防虫ネットなどで覆う、もしくは入れるのが効果的です。
コンポスト内にコバエが発生してしまうと駆除が大変になるため、侵入を防ぐのが根本的に対策できる方法と言えます。
目の細かい洗濯ネットや不織布の防虫ネットは虫が通り抜けることができないため、ミミズコンポスト内に虫が入って生ごみを食べたり、卵を産んだりすることを防ぐことができます。
なるべく目の細かいものを選ぶようにし、コンポストが大きくて入れることができない場合は、覆ってクリップで隙間がないように止めるなどの工夫をしましょう。
この方法は、他の害虫の侵入も防ぐことができるので、やっておいて損はありません。
与える生ごみを冷凍する
コバエは生ごみの臭いにつられて集まってきます。
臭いを出さないためには、生ごみを冷凍してからミミズに与えるのも一つの方法です。
もし生ごみにコバエの卵が産みつけられていても、冷凍することによって孵化できなくすることが可能です。
また、夏場はコンポスト内の温度が上がってしまうのを防ぐために、生ごみを冷凍して与えたり、氷を入れたりするのが推奨されています。
夏は生ごみの臭いも強くなるため、冷凍してから与えるのは様々なメリットがあります。
一時的に生ごみを減らす
コバエが大量発生してしまった場合は、一時的に生ごみの量を減らすのも一つの方法です。
減らす理由は、ミミズが分解できる生ごみの量を超える量の生ごみを与えている可能性があるからです。
ミミズが分解できる量を超えて生ごみを与えてしまうと分解できなかった生ごみは腐ってしまい、臭いを出してしまいます。
その臭いにつられてコバエが集まり、コンポスト内に卵を産んで育つという悪循環ができてしまうのです。
一時的に生ごみの量を減らして、ミミズがどのくらいの量なら分解できるのか様子を見ましょう。
卵の殻を粉砕した物や竹炭を撒く
ミミズが快適に過ごせるpHは5.0~9.0の間と言われています。
ミミズコンポストが酸性に傾いてしまうとミミズが快適に過ごせなくなるため、生ごみを分解できる量も減ってしまいます。
普通に生ごみを与えているだけで、コンポスト内の環境は酸性に傾いてしまうため、中性に戻すために工夫をしてあげる必要があります。
たまに卵の殻を砕いたものや、竹炭を撒くことでコンポスト内の環境を中性に戻すことができます。
コバエ以外に注意したいのがアメリカミズアブ
コバエ以外に注意したい虫は、アメリカミズアブです。
アメリカミズアブは15mm~20mmの大きさで、黒色をしています。
堆積した生ごみになどから多数発生するのが特徴で、ミミズコンポストを使っていると大量発生しやすいアブです。
コンポスト内に卵を産み、幼虫は生ごみを食べ分解するため一見益虫にも見えますが、アメリカミズアブの幼虫の糞は水分が多く、ミミズが呼吸できなくなるほど水分量が多くなってしまうため、ミミズにとっては害虫です。
成虫が不快なだけでなくミミズに悪影響を及ぼすため、ミミズコンポストでは注意したい虫です。
発生した後の対策
アメリカミズアブが発生してしまったら、まずは幼虫を取り除きましょう。
ガーデニング用のミニ熊手でかき回しながら、割りばしで取り除くのが最も早い方法です。
「直接取るのはちょっと気が引ける…」という方は、トラップを仕掛けるのがおすすめです。
2リットルのペットボトルの口を切り、カッターで半分に切って舟形にします。
底の部分に6~7mmの穴をたくさんあけて置き、メロンの皮を濡らした新聞紙で包んだものを入れます。
夕方に仕掛けて翌朝取り出すと、アメリカミズアブの幼虫だけ取り除くことができます。
発生しないための予防策
アメリカミズアブを発生させないためには以下の方法が有効です。
- 洗濯ネットや防虫ネットでミミズコンポストを覆う
- 肉や魚を大量に入れない
- エサを深めに埋める
- 土をかき混ぜて空気を入れる
まずはコンポスト内の侵入を許さないことが鉄則です。
洗濯ネットや防虫ネットを使って、ミミズコンポスト内にアメリカミズアブを入れないようにします。
また、肉や魚を入れすぎてしまうと腐敗しやすく、アメリカミズアブが産卵するリスクが高くなります。
なるべく肉や魚を入れないか、入れてもミミズがすぐに分解できる量にしましょう。
エサを与えるときも、表面にそのまま置くのではなく、やや深めに埋めてあげると、腐敗臭を防ぐことができ、アメリカミズアブを呼びづらくなります。
アメリカミズアブは水分が多く、腐食しやすい状況を好むため、土をかき混ぜて空気を十分に入れ込むことで、アメリカミズアブが住みにくい環境を作ることができます。
ミミズコンポストはコバエ対策をすれば大丈夫!
ミミズコンポストのコバエ対策と対処法をご紹介してきました。
何も対策をしないと確実にコバエは湧いてしまいます。
湧いた後では対策が難しいため、コバエが湧かない工夫をして、ミミズコンポストに寄せ付けないようにしましょう。
ミミズコンポスト専用容器「金子みみずちゃんの家」は、空気穴が細かく開いた通気性の良い蓋を使用しており、コバエなどの害虫が侵入しにくい設計になっています。
洗濯ネットや防虫ネットも不要なので、毎回ネットを取るというひと手間をかけることなく使用することが可能です。
「コバエ対策がばっちりのミミズコンポストを使いたい」という方は金子みみずちゃんの家をお試しください。